2015-05-28 第189回国会 参議院 外交防衛委員会 第17号
○参考人(武蔵勝宏君) 歴史的経緯ということから申し上げます。 文官優位のシステムというのをつくった、イニシア取ったのは恐らく吉田茂首相であったと私は思います。ですから、保安庁におきましては、いわゆる制服組は内局幹部に任用制限規定があったんですね。これを防衛庁・自衛隊に改組するときに、自由党と改進党、三党協議というのがありまして、その結果として改進党は任用制限の廃止というのを勝ち取ったんです。他方
○参考人(武蔵勝宏君) 歴史的経緯ということから申し上げます。 文官優位のシステムというのをつくった、イニシア取ったのは恐らく吉田茂首相であったと私は思います。ですから、保安庁におきましては、いわゆる制服組は内局幹部に任用制限規定があったんですね。これを防衛庁・自衛隊に改組するときに、自由党と改進党、三党協議というのがありまして、その結果として改進党は任用制限の廃止というのを勝ち取ったんです。他方
○参考人(武蔵勝宏君) ありがとうございます。 誤解のないように申し上げますと、文官が制服組を統制するということは私は一言も申し上げていなくて、軍政を担当する内局と軍令を担当する幕僚監部のチェック・アンド・バランスが必要だということを申し上げているわけです。 と申しますのも、今回の運用企画局の廃止と一元化によりまして、統幕の組織というのは四百名中百名は文官になるわけですね。統幕というのは実は文官
○参考人(武蔵勝宏君) 同志社大学の武蔵でございます。 本日は、本改正案の文官統制の見直しをめぐりまして、配付させていただきました資料に基づきましてお話をさせていただきます。 戦前の日本で軍部の暴走を止められなかったのは、統帥権の独立によって、軍の作戦用兵や組織編制について内閣や議会の統制が及ばないなどの憲法上の欠陥があったからである。さらに、軍部大臣武官制を通じて、軍部が国の政策や政治にまで介入
○武蔵参考人 ありがとうございます。 法律に基づきまして、旧防衛庁のときには、保安庁時代の事務調整に関する訓令というのがございました。これが九七年の橋本内閣のときに廃止されましたので、現在は、いわゆる訓令という形での事務の権限関係というのではなく、実質的な内部でのマニュアルという形で運用されているのではないかというふうに推測いたします。 当時の訓令に基づきまして、少し資料などを参考に御説明させていただきますと
○武蔵参考人 貴重な御指摘、御質問ありがとうございます。 内局の所掌事務に関しましては、お手元に配付させていただきました資料の別紙の三でございます、所掌事務というものがございます。 現行法におきましても、改正案におきましても、基本的に内局の所掌事務に変更はございません。すなわち、防衛省設置法八条における自衛隊の行動に関する運用に関する「基本に関すること。」という条文はそのまま残っております。
○武蔵参考人 同志社大学の武蔵勝宏でございます。 私は、文官統制のあり方につきまして、資料に基づきまして、本法案に関する意見を述べたいと思います。 まず、日本の文民統制は、戦前の日本で統帥権の独立の名のもとに軍部の暴走を許したとの反省から、民主主義国家における軍事に対する政治の優先の考え方を導入したものである。 そのため、戦前のような統帥権の独立や、軍部大臣武官制は認められず、国務大臣は文官でなければならない